観劇

京都労演で一緒に劇を見ませんか!
京都労演は鑑賞団体です。6回/年の例会があり、劇を鑑賞しています。
また単に劇団側から示される劇を鑑賞するだけでなく、見たい劇・要望を劇団側に伝え、共に良い劇を作るため頑張っています。

京都労演の詳しいことは

これからの例会

2021年10月

オペラシアターこんにゃく座公演

オペラ『イヌの仇討あるいは吉良の決断』

原作/井上ひさし
台本・作曲/林 光 演出/上村聡史
出演/大石哲史・岡原真弓・佐藤敏之 他

日時= 10月24日(日) 15:30 開演
    10月25日(月) 18:30 開演

会場=府立文化芸術会館

吉良の視点から見た、井上ひさし版・逆転の忠臣蔵をオペラで。

元禄15年、赤穂浪士の討ち入り。台所の味噌蔵に身を隠す吉良上野介は、大石内蔵助の真意に思い至り、ある決断をするのだった――。

2021年12月  *作品が差し替えになりました

無名塾公演

『左の腕』

原作/松本清張 上演台本/岡山 矢
演出/仲代達也・岡山 矢
出演/仲代達矢・西山知佐・長森正人 他

日時= 12月10日(金) 18:30 開演
    12月11日(土) 13:30 開演

会場=府立文化芸術会館

仲代達矢役者70周年記念作品。

1952年、19歳で俳優座養成所入所。以来、役者の道を歩き続けてほぼ70年。75年から無名塾を主宰。その人生の最晩年を飾る作品として、決意を込めて創りあげます。

ものがたり――深川の料理屋松葉屋に、卯助という老人と娘おあきが雇われる。卯助の左腕にいつも巻かれている、白い布に目をとめた目明しの麻吉は、執拗に卯助に迫る。そんなある日、松葉屋に押込みが入る・・・。

2022年2月

こまつ座公演

『雪やこんこん』

作/井上ひさし
演出/鵜山 仁
出演/熊谷真美・真飛 聖・藤井 隆 他

日時= 2月18日(金) 18:30 開演
    2月19日(土) 13:30 開演

会場=呉竹文化センター

雪深い温泉町の芝居小屋。崩壊寸前の旅廻り一座を救おうと、女座長・中村梅子一世一代の名演技。その運命やいかに。
はたまた、温泉宿の女将との顛末は……。

「昭和庶民伝」三部作をしめくくる快編。

2022年4月以降

お問い合わせ➡京都労演 TEL075-231-3730 FAX075-211-7855


観劇感想

月例会 劇団文化座公演

 『命どぅ宝』

戦後米軍の強制土地収用に非暴力で闘った伊江島の「島ぐるみ闘争」の舞台化。
敗戦後、米軍に自分たちの耕す土地を強制的に立ち退かされ、しかも何の補償もなく。が、困惑と猛烈な怒りを覚えながらも、鉄条網で囲われてしまった自分たちの土地の鉄条網近くに小屋を建て、住み、“民主主義の国アメリカが、そんな酷いことをするはずがない”と、軍民政府にひたすら低姿勢でのお願い・陳情という形での非暴力の戦いを続けていく阿波根昌鴻たち。
米軍の目を盗んで、鉄条網内に入って耕作し、何とか作物を作ろうとする。しかし、カービン銃で脅され、追い出され、やがて作物は全て重油を撒いて焼き尽くされる。
食べるものも無い。が、軍民政府は、生きていける補償すらしない。
ついに乞食行進と呼ばれた沖縄全土での抗議行動へ。沖縄本島、さらに日本国内の労働組合などからの支援で、何とか息をつなぐ。
息の長い戦いの中で、沖縄人民党の瀬永亀次郎との出会い、そして沖縄市長選での瀬永の勝利・米軍への補償要求闘争。
長い苦しい闘いの中でも、悔しさ・怒りを爆発させず、粘り強く、笑いながら、生き、闘っている農民たちのほんとに地に着いた闘いに敬服した。
今に続く沖縄の人達の闘い。つい他人事に感じてしまいがちな日常への警告だった。

月例会 トムプロジェクト公演

 『Sing a Song』

新型コロナウィルスの影響で、昨年4月見逃し)、今年5月の再演も延期。関係者の努力でやっと観劇できた。
淡谷のり子さんをモデルにした歌を交えての劇。
戸田恵子さんの澄んだ歌声が素晴らしかった。ロームシアターのメインホールは初めてだったが、その大きなホールいっぱいに響き渡る歌声・実に澄んだ歌声には、感動した。
国家–憲兵隊からの圧力にも全く屈せず、衣装・歌をすごく大切にしていた三上あい子…淡谷のり子さん…の凛とした生きざまに感動。
またそれを支えた成田さん、よっちゃんのすばらしさ。
それにしても、大東亜共栄圏・中国・米英との戦争遂行を正しいと信じて行動する憲兵隊長
ジャズなどの音楽を愛しながら、上からの命令で米英の音楽だと禁止させることが自らの使命と行動する中村大尉、現地の指揮官として、また最後鹿児島の特効基地の司令官として、
そうした国策・特攻攻撃の悲惨さを感じつつも反対することができず、せめて兵士のため・特攻大使のため、歌を送ろうとした葛西大佐。
何故誰もが、あの狂気といえる戦争遂行に反対することができず、悲惨な実に悲惨な大空襲
原爆投下を経て、敗戦にまで至ったのか。
敗戦後、自決する大佐、それでは済まないだろう。
いろいろ考えさせられる劇だった。

月例会 ピュアーマリー公演

 『殺しのリハーサル』

自殺した?女優モニカの死を疑う、恋人ー脚本家のアレックス。1年間の時を経て、モニカは殺されたのだと証明するため、その目的を隠して、かっての関係者5名をモニカが死の直前に出演していた劇場に招く。新たな1年ぶりに書き上げようとしている脚本のシーンを、それぞれの関係者に演じさせる。
が、それは新しい芝居の各場面でなく、モニカと5人のそれぞれの関係場面…モニカを殺す動機となりうる各場面をもじったもの。やがてアレックスの目的が5人にも明かされ、最も犯人に思える男が劇場から逃げようとし、アレックスに打ち殺される。
しかし、突然照明がダウン。暗闇での混乱の後、照明がつくと、実は誰も打ち殺されてなく、犯人は5人のうちの誰でもなかった。
”誰かが逃げ出そうとしたら止めてくれ、止めるために警察官役としていてくれ”、とアレックスに頼まれていた男が実は………
今までの5人とモニカの関係…モニカを殺そうとする動機をあぶりだすような各シーンは、5人とアレックスの打合せの基での芝居だった、とは。全ては、真の犯人とその証拠を明確にするためのものであった。

あの「刑事コロンボ」を生んだ名コンビ、リチャード・レビンソンとウィリアム・リンクの傑作。
見事などんでん返しの展開だった。

2月例会 劇団民藝公演

 『熊楠の家』

昔の米倉斉加年主演の舞台は、よくは覚えてないのだが、今回の熊楠-千葉茂則氏の方が、実像に近いイメージだったのではないか。…大柄な体躯、大きな声、など

それにしても100年以上も前に、自然と人間の関わり、有り様を“神社合祀反対運動”の中で発言・行動してきた南方熊楠の生き方、先進性については、考えさせられるものがあった。

運動の行き詰まりに対して金で解決できないかと動こうとする文吉を怒鳴りつけた時、“先生も自分のため—粘菌のために大木の伐採に反対してるのではないか?“と詰め寄られた時、”その通り、自分のためにやっている。それがみんなのためになると思って“という言葉があったが、実に重い言葉である。

在野で、貧乏しながら、自分の信念で生きてきた熊楠は、実に立派な人だ。

自然と人間の共存、人間も自然の一部だという考え、そして、その自然の宝庫である郷土の森をまもり、神島を天然記念物…人が入れない島にまでもっていった功績は立派なものだ。

1月例会 劇団銅鑼公演

 『おとうふコーヒー』

昨年6月例会の予定が、コロナ禍で延期。やっと公開。
いろいろな社会的問題を含んだ1幕だった。
認知症でありながらも、にぎやかなことが好きで、笑顔が素敵な老人、ふみさんだった。
おとうふとコーヒーを食べ、飲みながらの“頑張っぺ”という言葉がとても印象的で、何か元気づけられた。
特養というのは実に大変なところ、認知症はいろいろあって、必ずしもずーと記憶状態が悪いのでなく、まだら模様だという事。
でも、あそこまで、死を迎えるまで、とことん面倒を見るというホームは珍しいのではないか?待期の人が特養1所あたり平均100人以上という状況。
そういう意味では、ふみさんは幸せな人なのかもしれない。
でも人の死というものも、本来その人の望む形で迎えられるのが理想だと思う。その意味では、自分ならどういう死を望むのか、昨年ぐらいからエンディングノートというものを意識し始めたが、より真剣に、より具体的に考えるときがき始めているのかもしれない。
孫の瑞樹ちゃんというか瑞樹君の性同一障害の話。深刻な問題ながらも、1度泣き叫びながらも、“瑞樹はやはり瑞樹ちゃんだ”と、受け入れていたふみさん。
人間として認める、そんなストレートに、気負いもなく受け入れできる人・老人は素晴らしい。
幕開きの台風襲来での所員の慌てよう、少々オーバーに感じたが、孤立化し避難もままならない状況、ここ数年続く豪雨災害・老人施設での被害など、生々しく、実に大変なさまがよく伝わってきた。
民生委員の旗本さんのしぐさには、少し違和感も感じたが。

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